たいちゃんパパの隠れ家

社台RH、サンデーR、G1、キャロット、ノルマンディー、ワラウカドで一口馬主に出資。出資馬の出走の記録を中心に、競馬に関する個人的意見を書き連ねていきます。

感動の目黒記念!!

フェイムゲーム

5/28(日) 目黒記念(G2) 東京/芝2500 ルメール 18頭/1着

 

日曜日、ダービーデーの最終レース、目黒記念

ダービーを観て帰途につく人の波に抗いつつ、16時頃に東京競馬場に到着。

さすがの混雑でしたが、パドックは2階の見やすい場所を確保、フェイムゲームの登場を待ちます。

 

パドックに出てきたフェイムゲームは、柔らかい歩様を見せていたものの、いつも見せる左トモの流れ方が顕著で、また気合い不足のようにも映りました。

隣にいた女性が、「12番、歩き方がおかしくないですか?」と一緒に観ていた男性に聞いています。素人目にもわかるくらいの不自然さですから、やはり前走の疲労が抜け切っていない影響か・・・と嫌な予感が頭をよぎります。

また、気合い不足に見えるのも、宗像師が中間、「去勢してからどうもおとなしすぎる」とコメントしていたことからも良い材料とは思えません。

 

しかし、じっくりと他馬を観てみると、そんなに目立つ馬もいません。

気になるのは、パドックはいつもよく見せるワンアンドオンリーくらいで、相対的な比較ではむしろ良い部類に入るのでは、と気を取り直します。

 

騎乗合図がかかって最後の一周、ルメールJは騎乗しませんが、フェイムゲームに少し変化が見られました。良いときの力強くリズミカルな歩様が戻ってきたのです(錯覚かもしれませんが)。

「これなら格好は付けられるかな」とは思いましたが、正直それほど自信があったわけではありません。

近走では去勢した効果が見られませんでしたし、既に7歳・・・客観的に見れば峠を過ぎたとの評価もやむを得ないところで、「とにかく無事に」ということと「何かきっかけを掴んで欲しい」ということだけを考えていました。

 

そしていよいよスタートの時間、G1でもないのに凄い歓声です。

口取り用の服装はしていたものの、勝てるという自信も無かったので、ゴール板を少し過ぎた辺りから観戦します。(通常は、もっと1コーナー寄りの集合場所に近いところで観戦するのですが)

 

スタートから1コーナーまでのポジション争い、定位置の最後方ではなく中団後ろに位置します。

1000m通過が60.8秒、淀みないペースで縦長の隊列はフェイムゲーム向きの展開。

3〜4コーナー、ルメールJの手綱はそれほど激しく動いているわけでもなく、まだ余力はありそうです。

スムーズに直線で外にも出せました。

そこからの直線の攻防はもうずっと絶叫し通しでした。

「フェイム!フェイム!フェイム!!」

ゴールした瞬間、私の頭の中にあったのは「ヤバい、この場所から集合場所まで1分(制限時間)で行けるのか?」ということだけで、反射的に人混みを掻き分けて猛ダッシュしていました。

 

無事集合場所に辿り着くと、いつもお見かけする方々の姿。何しろ東京競馬場での4つの重賞勝利には『皆勤』(すべての口取りに参加)していますが、毎回お会いしている方もいらっしゃいますので。

 

ウィナーズサークルへ移動しているときもまだ信じられない気持ちでしたが、他の出資者の方と喜びを分かち合っていると涙が出そうになってきて、『ああ、本当に勝ったんだ』と実感しました。

ウィナーズサークルでは、吉田俊介さん、ルメールJと参加者全員で握手。天栄でお世話になっている木實谷さんの、とても嬉しそうな笑顔も印象的でした。

 

・・・と日曜日の出来事を時系列に沿って書いてきましたが、少し気持ちも落ち着いてきたので冷静にレース内容振り返りたいと思います。

 

まず、今回のポイントとしては「ルメールJへの乗り替わり」がありました。

スタートしてあんなにすんなりと中団後ろのポジションが取れるというのは率直に驚きでしたし、進路取りにも全く無駄が無い完璧な騎乗だったと思います。

自己ベストに近い上がり3F(33.9秒)の脚を繰り出しても2着馬とは1/2馬身差ですから、あれより少しでも後ろのポジションでは届かないという、まさに絶妙な位置取りでした。

 

そして、もう一つ感じたのは「ノーザンファームの意地」です。

人気になっていたヴォルシェーブやモンドインテロは過去、ルメールJが騎乗した経験があるので、そちらに乗るのが本来であれば自然でしょう。それでも初騎乗となるフェイム君に乗せたのは、「去勢を失敗だったとは言わせない」という意地だったのではないかな、と思うのです。(勿論、クラブの17年度募集を目前に控えたこの時期に大きなタイトルが欲しかった、というのもあるでしょうが)

 

あとは勿論、「フェイムゲームの闘志が消えていなかったこと」、これが個人的には一番大きいですね。

去勢しておとなしくなって闘志も消えてしまったのでは、と危惧していましたが、それが杞憂に終わったことが何よりも嬉しかったし、今回の勝利の最大の要因になったと思っています。

 

レース後になって思い出しましたが、2000年の雨の目黒記念武豊への乗り替わりで悲願の重賞初勝利を挙げたのが近親のステイゴールドでしたね。

あのレースも感動的でしたが、今回もそれに負けず劣らずの記憶に残るレースになりました。

 

本当にありがとう、フェイムゲーム

 

通算成績

570戦(52・57・47・414) 勝率.091 連対率.191 複勝率.274