ディープインパクトとPocahontas
バレット故障のショックも癒えない中ではありますが、
募集馬検討の時期は近づいてきており、そこへ向けた
戦略も考えていく必要がありますので、まずは今週の
競馬を振り返っておきたいと思います。
本日行われたヴィクトリアマイルを制したのはジュール
したSaxon Warrior には血統上の共通点があります。
(ディープ産駒である事以外に)
それは、Pocahontasという牝馬のクロスです。
可能性を指摘しましたが、その後の活躍を見ると、
の最適解ではないかと思うようになりましたので、
ディープを介したPocahontasクロスについて簡単に
ご紹介したいと思います。
まず簡単にPocahontasという馬を改めて紹介すると、
Tom Rolfe、Chieftainの母、Alzaoの母母という馬です。
言うまでもなくディープの母父がAlzaoですから、母方
にTom RolfeかChieftainを持てばPocahontasクロスが
発生することになります。
では、どんな馬が血統表にあればこのクロスが発生する
かというと、Tom Rolfe、Chieftainを直接持つ他に、
Niniski(母父Tom Rolfe)
Machiavellian(母母父Hoist the Flag)
といった馬を介するルートが一般的でしょうか。
フォーティナイナーやMachiavellianは、水上学さんの
言うところの「黙って買い」レベルの優秀なブルード
メアサイアーではありますが、多くの馬が持っている
ようなメジャーな馬はおらず、このクロスを持つ馬の
頭数は限られるいうことはご理解頂けるかと思います。
では、Pocahontasのクロスを持つディープ産駒には、
上記2頭の他にどんな馬がいるかというと、
グレーターロンドン、ワグネリアン、ファンディーナ、
トーセンスターダム、Aquamarine(仏で重賞勝ち)
といった面々で、「いかにもディープらしいスケール感
のある産駒」が多いという印象があろうかと思います。
(グレーターロンドンの京王杯SCも、負けはしました
けど、絶望的な位置取りからもの凄く強い競馬だったと
思います)
以上を踏まえ、社台・サンデー・G1の募集馬を調べて
みると、非常に興味深いことがわかりました。
社台F・追分F・白老Fが提供(生産)する父ディープ系
(ブラックタイドを含む)の募集馬の内、Pocahontas
クロスを持つ馬の割合は、
6頭/25頭=24%
で、感覚的には「少し多いかもしれないが、そのくらい
かな」という程度ですが、ノーザンFの提供馬だと、
11頭/21頭=52%
に跳ね上がります。半数を超えるというのは、いくら
なんでも偶然で片付けるには無理のあるレベルです
から、ノーザンFが何らかの意図をもってこのような
配合をしているのは間違いないところでしょう。
ということで、まずはこの11頭をリストアップします。
(サンデー)
アメリの17
ジョコンダIIの17
スウィートリーズンの17
スターダムバウンドの17
シユーマの17
ステファニーズキトゥンの17
ペンテシレイアの17(父ディープブリランテ)
(G1)
アンプレヴーの17(父リアルインパクト)
シーザシーの17(父ワールドエース)
この内、フォーティナイナーを経由する配合とでは、
活躍馬がトーセンスターダムしかおらず、意外と苦戦
していますので、
アメリの17(母父Distorted Humor)
アンプレヴーの17(母父トワイニング)
は少し評価を下げておきたいですね。
私事ですが、最近子どもが産まれたばかりという事情も
あり、ディープ産駒には(金銭的に)到底手が出ないの
で、ディープの孫の4頭をマークしておきます。